Windows 11 搭載パソコンのパスワードを設定・変更・省略する方法を解説!

Windows 11 搭載パソコンのパスワードを設定・変更・省略する方法を解説!
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 パソコンのパスワード設定は、個人情報や大切なデータを第三者の不正アクセスから守るために重要なセキュリティ対策です。一人暮らしや自宅専用の場合は自動サインインで運用することもできますが、セキュリティリスクを考慮する必要があります。

 Windows 11 では、Microsoftアカウント・ローカルアカウントのパスワードに加えて、PINコードや顔認証といった認証方法を利用できます。パスワードの種類やPINコードとの関係性を理解したうえで、正しく設定・保管できるようになっておきましょう。

 この記事では、Windows 11 のパスワード設定方法や変更・省略する方法など、幅広く解説します。

※ 製品の情報や価格は2025年8月20日時点の情報となります。
※ パソコンの構成によっては、操作方法が一部異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

  • パソコンのパスワードを設定する前に押さえておきたい基礎知識【Windows 11】
    • パソコンにパスワードを設定する重要性とは?
    • Windows 11 で設定できるパスワードとPINコードとの関係
      • Microsoftアカウント・ローカルアカウントのパスワード
      • PINコード(Windows Hello)
    • パソコンのパスワードをより強固にするには?
  • パソコンにパスワードを設定する方法【Windows 11】
    • Microsoftアカウントでパスワードを設定する方法
    • ローカルアカウントでパスワードを設定する方法
  • パソコンのパスワードを変更する方法【Windows 11】
  • パソコンのパスワードを忘れた…再設定の方法を解説「Microsoftアカウント」
  • パソコンのパスワード入力をなしにしたい!顔認証の設定方法を解説【Windows 11】
  • パソコンのパスワード設定に関する注意点
    • パスワードを忘れないようにする
    • パスワードを忘れた時の対策をしておく
  • パソコン起動時のパスワード解除を省略する方法【Windows 11】

パソコンのパスワードを設定する前に押さえておきたい基礎知識【Windows 11】

 パソコンのパスワードを設定する前に押さえておきたい基礎知識は、以下の通りです。

・パソコンにパスワードを設定する重要性とは?

・Windows 11で設定できるパスワードとPINコードとの関係

・パソコンのパスワードをより強固にするには?

 それぞれの基礎知識について、詳しく解説します。

パソコンにパスワードを設定する重要性とは?

 パソコンのパスワード設定は、個人情報や重要なデータを不正アクセスから守る基本的なセキュリティ対策です。パスワードを設定しない場合、次のようなリスクが発生します。

  パスワードを設定しないリスク

  第三者による不正ログイン

  個人データの盗難や悪用

  仕事関連の機密情報漏えい

  金融情報へのアクセス

 たとえば、カフェや図書館でパソコンから一時的に離れた際に、パスワードが設定されていなければ誰でも簡単にパソコンを操作されてしまう恐れがあります。

 また、企業や組織では情報セキュリティポリシーの一環として、パスワード設定を義務付けている場合が多いです。総務省の「国民のためのサイバーセキュリティサイト」でも、基本的なセキュリティ対策としてパスワード設定を推奨しています。

Windows 11 で設定できるパスワードとPINコードとの関係

 Windows 11 では、2種類のパスワードとPINコードが存在します。ここでは、各パスワードとの違いとPINコードとの関係性について解説します。

Microsoftアカウント・ローカルアカウントのパスワード

 MicrosoftアカウントはMicrosoftのサービスを利用するために必要で、Windows 11 のログインにも使用されます。OneDriveやMicrosoft 365など、クラウドサービスと連携する際にパスワードを求められます。

 自分のパソコン以外でも、アカウントとパスワードを把握していれば利用できるところが特徴です。

 一方、ローカルアカウントはオフラインで利用できるアカウントで、パスワードはそのパソコンでのみ有効になります。

 セキュリティを重視する企業など特別な事情がない限り、一般的にはMicrosoftアカウントを使用するケースが多いでしょう。

PINコード(Windows Hello)

 PINコードは4桁以上の数字(設定変更により英字・記号も使用可能)で構成されるWindows Hello(生体認証機能)の一部で、そのデバイス固有の認証方法として機能します。Windows HelloはPINコードに加え、指紋認証・顔認証などの生体認証技術も活用可能です。

指紋認証 生体認証技術のイメージ

 PINコードはローカルデバイスでのみ有効なので、ネットワーク経由での攻撃リスクが低い認証方法といえます。

 Microsoftアカウントの初期セットアップ時には、PINコードの設定も求められる場合があります。PINコードを設定しておくと、ログイン時にパスワードを入力する必要がないためより効率的にパソコンを使用できるでしょう。

パソコンのパスワードをより強固にするには?

 簡単に予測できるパスワードは、辞書攻撃や総当たり攻撃などの手法により短時間で破られる危険性があります。

 たとえば、「123456」や「password」といった単純なパスワードは、数秒で解析される可能性が高いです。強固なパスワードにするためには、次のポイントを意識しましょう。

  パスワードのポイント

  14文字以上の長さにする

  大文字・小文字・数字・記号を組み合わせる

  誕生日や名前など個人情報に関連する文字列を避ける

  辞書や人物、製品などの単語をそのまま使用しない

  複数のサービスで同じパスワードを使い回さない

  以前と大きく異なるパスワードにする

パソコンにパスワードを設定する方法【Windows 11】

 ここからは、ローカルアカウント、Microsoftアカウントそれぞれで、パスワードを設定する手順を解説します。

Microsoftアカウントでパスワードを設定する方法

 Microsoftアカウントのパスワードを設定するには、アカウントの作成を行う必要があります。Microsoftアカウントを作成すると、OneDrive・Outlook・Microsoft 365・Xbox Live・Microsoft Storeといったサービスを利用できる点がメリットです。

 また、複数デバイス間での設定同期やクラウドバックアップもできるようになります。Microsoftアカウントを作成する手順は、次のとおりです。

1. Microsoft公式サイト にアクセスする

2. 下にスクロールして、「アカウントを作成する」を選択する

3. メールアドレスを入力して「次へ」をクリックする

4. 設定するパスワードを入力して「次へ」をクリックする

5. クイズや画像認証を行い、アカウント作成を完了する

 詳細な作成手順については、下記の関連記事をご覧下さい。

ローカルアカウントでパスワードを設定する方法

 現在Microsoftアカウントでログインしている場合でも、ローカルアカウントに切り替えてパスワードを設定できます。詳しい手順は、次のとおりです。

1. スタートボタンをクリックして「設定」アプリを開く

2. 「アカウント」をクリックする

3. 「ユーザーの情報」を選択する

4. アカウントの設定にある「Microsoftアカウント」の「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」をクリックする

5. 「ローカルアカウントに切り替えますか?」という表示と説明があるため、確認して「次へ」を選択する

6. PINコードを入力する

7. 「ユーザー名」「新しいパスワード」「パスワードのヒント」を入力して「次へ」をクリックする

8. 「ローカルアカウントへの切り替え」の画面になるので、「サインアウトと完了」を選択して終了

パソコンのパスワードを変更する方法【Windows 11】

 パソコンのパスワードを変更する方法は、ローカルアカウントもMicrosoftアカウントも大まかな手順は同じです。

 ここでは、Microsoftアカウントのパスワードを変更する方法を解説します。変更時には現在のパスワードを求められるため、事前に用意しておく必要があります。手順は次のとおりです。

1. 「設定」アプリを起動する

2. 「アカウント」→「サインイン オプション」の順に進む

3. 「パスワード」の項目で「変更」をクリックする

4. PINコードを入力する

5. 現在のパスワードを入力して「サインイン」をクリックする

6. 指示に従って本人確認を行う

7. 現在のパスワードと新しいパスワードを入力して「次へ」を選択する

8. 「パスワードが正常に変更されました。」と表示されるので「完了」をクリックする

 社内や学校内のパソコンのパスワードを変更したい場合は、まず管理者に相談することをおすすめします。組織によっては独自のパスワードポリシーが設定されている場合があり、個人での変更が制限されているケースもあるため注意しましょう。

パソコンのパスワードを忘れた…再設定の方法を解説「Microsoftアカウント」

パソコンのパスワードを忘れた場合の再設定の方法を解説

 Microsoftアカウントのパスワードは、ログイン画面でアカウントを忘れた場合でも再設定できます。再設定には、登録済みのメールアドレスまたは電話番号が必要です。

 Microsoftアカウントのパスワードを再設定すると、OneDrive・Outlook・Microsoft 365などの関連サービスのパスワードも同時に更新されます。再設定する手順は、次のとおりです。

1. Windows 11のログイン画面で「パスワードを忘れた場合」をクリックする

2. 「本人確認」の画面でメールアドレスまたは電話番号を入力して「コードの取得」を選択する

3. 送信されたコードを確認して「コードの入力」欄に入力して「次へ」をクリックする

4. 「パスワードの作成」欄に、新しいパスワードを入力して「次へ」をクリックする

5. 「パスワードの変更完了」と表示されるので「サインイン」を選択する

6. サインイン画面になるので、パスワードを入力してサインインする

パソコンのパスワード入力をなしにしたい!顔認証の設定方法を解説【Windows 11】

 Windows Hello対応のIRカメラを搭載したパソコンの場合、顔認証によりPINコードの入力を省略できます。顔認証の設定前には、セキュリティ上の理由からPINコードの設定が必要です。

 顔認証を設定する手順は、次のとおりです。

1. スタートボタンをクリックして「設定」を選択する

2. 「アカウント」→「サインイン オプション」をクリックする

3. 「顔認証(Windows Hello)」をクリックして項目を展開し、「セットアップ」を選択する

4. 顔認証のセットアップ画面になるので「開始する」をクリックしてPINコードを入力する

5. カメラの中央に顔を映してカメラを見続ける

6. 顔認証の登録が完了したら「閉じる」をクリックして設定終了
※ 顔認証の精度を高めたい場合、「精度を高める」をクリックする

 メガネを使用している方は、メガネをかけた状態、かけていない状態どちらも登録しておくとメガネの有無にかかわらず顔認証でサインインできます。

パソコンのパスワード設定に関する注意点

 パソコンのパスワード設定に関する注意点は、次のとおりです。

・パスワードを忘れないようにする

・パスワードを忘れた時の対策をしておく

 それぞれの注意点について、詳しく解説します。

パスワードを忘れないようにする

 PINコードを日常的に使用している場合、Microsoftアカウントのパスワードを入力する機会が減るため忘れやすくなります。

 ただし、PINコードを設定していても、セキュリティ上の理由でMicrosoftアカウントのパスワード入力を求められることがあるため記憶しておきましょう

 パスワードを忘れないように管理する方法には、パスワードマネージャーを利用する方法や物理的に保管しておく方法があります。

 パスワードマネージャーとは、暗号化された状態のパスワードをクラウドで安全に保存し、自動入力もしてくれます。物理的な保存は、紙などに記載して金庫や鍵付きの引き出しなど、安全な場所に保管する方法が有効でしょう。

パスワードを忘れた時の対策をしておく

 パスワードを忘れたときの対策は、ローカルアカウントとMicrosoftアカウントで異なります。ローカルアカウントの場合は、パスワードリセットディスクの作成やセキュリティの質問の確認が有効です。

 パスワードリセットディスクは、USBメモリやSDカードを接続してコントロールパネルから作成できます。セキュリティの質問は、パスワードを忘れたときにリセットするために必要です。ローカルアカウント作成時に設定しているはずですが、もし忘れている場合は再設定しておきましょう。

 再設定の方法は、次のとおりです。

1. スタートボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択する

2. 「ファイル名を指定して実行」に「ms-cxh://setsqsalocalonly」と入力して「OK」をクリックする 文字をコピー

3. パスワードを入力して「OK」をクリック後、セキュリティの質問に答えて「完了」を選択して終了

 Microsoftアカウントの場合は、メール・SMS・復旧メールアドレスなどのセキュリティ情報を最新の状態に保つことが効果的です。

パソコン起動時のパスワード解除を省略する方法【Windows 11】

 一人暮らしで他の方がパソコンを使うことがなく、重要なデータなども保存していない場合、ログインの簡略化のためにパスワード入力を省略したいケースがあります。

 その場合、netplwizコマンドを使用すると起動時の自動ログイン設定ができます。詳しい手順は、次のとおりです。

1. スタートボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択する

2. 「netplwiz」と入力して「OK」をクリックする 文字をコピー

3. ユーザータブで自動ログインにしたいアカウントを選択する

4. 「ユーザーがこのコンピューターを使うには、ユーザー名とパスワードの入力が必要」のチェックを外す

※上記の項目が表示されない場合、設定→アカウント→サインイン オプションの追加設定にある「セキュリティ向上のため、このデバイスではMicrosoftアカウント用にWindows Helloサインインのみを許可する(推奨)」がオンになっている恐れがあります。オフにして再度試してください。

5. 「適用」をクリックして現在のパスワードを2回入力する

6. 「OK」をクリックして設定を完了する

 起動時以外にもパスワードを求められることがあるため、忘れてしまわないよう安全に保管しておく必要があります。

 パスワードを省略するとセキュリティリスクが高まるため、使用環境には十分注意することが大切です。また、パソコンを外に持ち出すときは、忘れずにパスワードを設定しましょう。

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