音楽生成AI「Udio」の特徴とは?使い方や料金プラン・商用利用などを解説

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 Udio(ユ―ディオ)は、テキストから音楽を生成できる音楽生成AIサービスです。動画コンテンツのBGM制作やSNS投稿用のオリジナル楽曲、プレゼンテーション用の音楽など、さまざまなシーンで活用できます。

 簡単な操作で歌詞付きの楽曲を生成できるため、音楽制作の経験がない方でも利用できるのが魅力です。ただし、基本的な使い方に加え、商用利用に関することや著作権、所有権などについて理解して利用することが大切です。

 この記事では、Udioの特徴や料金プラン、使い方、プロンプトのコツなどを詳しく解説します

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音楽生成AIの「Udio(ユーディオ)」とは?

 Udio(ユーディオ)は、2024年4月に公開された音楽生成AIサービスです。膨大な数の既存楽曲から学習し、新たな音楽的アイデアを創出することを目的に設計されています。

 テキストでイメージを伝えるだけで、歌詞付きの楽曲を数十秒程度で生成できるところが特徴です。開発チームには元Google DeepMindのエンジニアが含まれており、高度な機械学習技術を活用しています。

 同じ音楽生成AIには、Suno AIやYuEなどがあります。Suno AIはUdioに近いサービスですが、YuEはオープンソースでローカル環境の構築が可能です。

 無料プランでも利用でき、個人から企業まで幅広いユーザーに利用されています。Udioで生成できる音楽の長さは1回あたり32秒または2分10秒で、生成後に曲を延長できます。

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Udioは何ができる?詳しい特徴を解説

 Udioの特徴は、次のとおりです。

  Udioの特徴

  日本語テキストのプロンプトから手軽に音楽を生成できる

  日本語歌詞の自然なボーカルを生成できる

  多彩な音楽ジャンルに対応できる

  生成した音楽のアレンジやリミックスができる

  アップロードした既存の音楽をもとに生成できる

 それぞれ詳しく解説します。

日本語テキストのプロンプトから手軽に音楽を生成できる

 Udioは英語だけでなく、日本語のプロンプト(指示)入力にも対応しています。プロンプトには曲のジャンルやムード、楽器編成、テンポなどを記述できます。

 たとえば、「明るいポップス、ギターとピアノ、アップテンポ」のような簡単な指示で、その内容を反映した楽曲の生成が可能です。

 プロンプトの書き方次第で生成される楽曲の方向性が変わり、表現を工夫するとよりイメージに近い曲を生成できます。音楽知識がなくても直感的な言葉で制作できるため、初心者でも使いやすいサービスです。

 なお、英語で記述したほうがより高い精度で生成できます。

日本語歌詞の自然なボーカルを生成できる

 日本語の歌詞を入力すると、自然な発音とイントネーションでボーカルパートを生成できるのもUdioの特徴です。男性ボーカル、女性ボーカルなど、ボーカルスタイルの選択もできます。

 有料プランでは、ライブラリや過去制作した楽曲の音声を使用して新たな曲を生成できる「Voice Control(音声コントロール)機能」が利用できます。

 また、歌詞は自分で作成できるほか、AIに自動生成させることも可能です。生成されるボーカルは機械的ではなく、感情を込めた歌い方も再現されています。英語など他の言語の歌詞にも対応しており、多言語での楽曲制作ができるのもUdioの魅力です。

多彩な音楽ジャンルに対応できる

 Udioは、幅広い音楽ジャンルに対応しています。対応ジャンルの例は、次のとおりです。

・ポップス

・ロック

・ジャズ

・クラシック

・EDM

・ヒップホップ

・R&B など

 日本独自のジャンルであるJ-POPや演歌、アニソン風の楽曲も生成できます。また、複数のジャンルを組み合わせたハイブリッドスタイルの楽曲制作もできます。たとえば、ヒップホップとクラシックを組み合わせるなど、独創的な音楽制作が可能です。さらに、そのジャンルに合った楽器編成やリズムパターンが自動的に選択されます。

生成した音楽のアレンジやリミックスができる

 一度生成した楽曲に対して、イントロやアウトロを追加できるのもUdioの特徴です。楽曲の前後に新しいセクションを継ぎ足して延長でき、短い楽曲から長編に仕上げることもできます。

 既存の楽曲をベースに、異なるアレンジやスタイルでリミックスを制作することもできます。たとえば、特定のパートを強調したり、楽器構成を変更したりといった編集が可能です。

 リミックス機能では類似度を調整できるため、元の雰囲気を残しながら新しいバリエーションをつくれます。複数の生成結果から気に入ったバージョンを選んで、さらに発展させることも可能です。

アップロードした既存の音楽をもとに生成できる

 Udioの有料プランでは、自分で制作した音源や録音した音声をアップロードして、それをベースに新しい楽曲を生成できます。アップロードする音声は完成された曲でもよいですが、鼻歌や楽器の短音でメロディを録音したものでも利用できます。

 既存の楽曲の雰囲気や、スタイルを維持しながら異なるバリエーションを制作できるところが魅力です。

 また、オーディオ インペインティング(Audio Inpainting)機能を使って、楽曲の特定部分を編集したり置換えたりすることもできます。ただし、アップロードする音源は著作権フリーのものや、自身が権利を持つものに限定することが重要です。

 この機能を使うことで、デモ音源からの楽曲制作やサンプリングベースの制作ができるようになり、音楽制作の幅が広がります。

Udioの料金プラン【無料・有料】

 Udioには、無料プランと有料プランが用意されています。各プランの違いは、次のとおりです。

項目FreeStandardPro
月額料金(年額契約の場合)010ドル(8ドル)30ドル(24ドル)
クレジット数10/日(100/月)1200/月4800/月
同時生成数最大4曲最大6曲最大8曲
生成速度標準優先優先
音源のアップロードできないできるできる
音楽と歌詞の編集できないできるできる
曲の生成・変換の自由度低い高い高い
ステムのダウンロード※できないできるできる
曲の一括ダウンロードなしなしあり

※ステムはボーカルやドラム、ベースなどの各パートを個別にまとめたオーディオファイルのこと。有料プランは各ステムをダウンロードできる

 無料プランでは月あたりの生成回数に制限がありますが、基本的な機能は利用できます。有料プランは生成回数や利用できる機能が増える他、生成速度も速くなるため待ち時間が短縮される点がメリットです。

 プランの詳細や価格はバージョンによって変更されることがあるため、公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。

Udioは商用利用できる?

 商用利用とは、広告収入が発生するYouTubeでの使用や音楽の販売、企業のプロモーション動画での使用などが該当します。

 Udioで生成したコンテンツの所有権はユーザーに帰属するため、無料プラン・有料プランどちらでも商用利用が可能です。ただし、無料プランの場合はクレジットの表記が必要になります。

 他人の著作物を許諾なくアップロードして曲を生成し、商用利用すると、著作権違反になるため注意が必要です。個人的に聞いたり家族や友人に聞かせたりするだけであれば、商用利用にあたらないため問題ありません。

 商用利用の範囲や条件は変更される恐れがあるため、使用前に最新の規約を確認しましょう。

Udioの使い方

STEP

公式サイトにアクセスして「Sign Up」をクリックする

STEP

Google・Discord・X・Appleのいずれかのアカウント、もしくはメールアドレスで登録する(ここではSNSアカウントで登録)

STEP

トップページの左メニューにある「Create」をクリックする

STEP

画面上部のテキストボックスに、つくりたい楽曲のジャンルや雰囲気を入力する

STEP

歌詞の種類を選択する(自動生成・カスタム入力・インストゥルメンタル)

STEP

曲の長さやプロンプト・歌詞が楽曲に与える影響度、曲の明瞭度や品質などを設定して「Create」をクリックする

STEP

画面右の「My Library」に曲が生成される

STEP

生成された楽曲を試聴する

STEP

楽曲の右にある「…」をクリックすると、曲を延長したりアレンジしたりできる

 生成された楽曲はダウンロードが可能です。

Udioの活用例とは?

 Udioは、さまざまなシーンで活用できる多目的な音楽生成ツールです。主な活用例は、次のとおりです。

・動画コンテンツのBGM制作

・ポッドキャストのジングル制作

・ゲームの効果音 / BGM制作

・プレゼンテーション用の音楽制作

・SNS投稿用のオリジナル楽曲制作

・本格的な音楽制作のサポートや効率化

・誕生日や記念日のプレゼント用楽曲制作 など

 音楽制作の経験がない方でもアイデアを形にできるため、より幅広いユーザーが楽曲制作を楽しめます。また、プロの音楽制作者がデモ音源やアイデア出しのツールとして活用できるので、音楽制作の幅が広がるでしょう。

Udioで生成した楽曲に著作権はある?

 AI生成コンテンツの著作権については、国によって法的解釈が確立されていない場合があります。アメリカや日本では、人間の創作的関与がない完全なAI生成物には著作権が認められないというのが一般的な見解です。

 ただし、歌詞や楽曲の編集など、創作的関与がある部分は認められるケースもあるでしょう。Udioの利用規約では、生成されたコンテンツの所有権はユーザーに帰属するとされていますが、これは著作権の有無とは別の問題です。

 商用利用や公開配布を行う場合は、活動する地域の法律を確認しましょう。不安な場合は、法律の専門家に相談することをおすすめします。

Udioでイメージに近い曲を生成するにはプロンプトを工夫しよう

 Udioで理想的な楽曲を生成するためには、効果的なプロンプトの書き方を習得することが重要です。プロンプトには以下の要素を含めるとよいでしょう。

・ジャンル:
ポップス・ロック・ジャズ・クラシック・EDM など

・楽器:
ギター・ピアノ・ドラム・シンセサイザー・ストリングス など

・テンポ:
アップテンポ・ミディアムテンポ・スローテンポ・120BPM など

・ムード:
明るい・切ない・力強い・落ち着いた・エネルギッシュ など

・構成:
イントロ・バース・コーラス・ブリッジ・アウトロ など

 たとえば、「アップテンポで明るいポップス、ギターとピアノを使用、120BPM、エネルギッシュな雰囲気」といった形です。構成の各パートに分けて細かく指示をすると、よりイメージに近い楽曲にできます。

 また、抽象的な表現よりも具体的な音楽用語を使ったほうが精度が高まります。参考にしたいアーティストやスタイルがある場合は、そのジャンルや特徴を言語化して記述するとよいでしょう。

 ただし、アーティスト名をそのまま入れるのは、著作権侵害のリスクがあるため避けてください。どのようなプロンプトがどのような結果を生むか、試行錯誤を繰り返すことが上達につながります。

 生成結果を比較して、効果的だった表現をメモしておくと次回以降の制作に役立つでしょう。

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