完全シャットダウンとは?Windows 11でのやり方やメリットを徹底解説!

Windows 11
完全シャットダウンとは?Windows 11でのやり方やメリットを徹底解説!

 パソコンを使っていて、「完全シャットダウン」という言葉は耳にしたことはありませんか?また、聞いたことはあっても、その効果や方法について理解している人は少ないかもしれません。

 パソコンの不具合(遅さやWi-Fiの接続不良など)が気になるとき、完全シャットダウンを試すことで改善できることがあります。この記事では、完全シャットダウンが何か、そのメリットややり方をわかりやすく解説します。

 パソコン初心者やトラブルシューティングに困っている方も、この記事を読んで「完全シャットダウン」の効果を理解し、快適なパソコンライフに役立ててみてください。

シャットダウンって二種類あるって知ってた?

 パソコンを使う中で「シャットダウン」や「再起動」をよく行いますが、実は「シャットダウン」には大きく分けて2種類あることをご存じでしょうか?

シャットダウン

 シャットダウンは、パソコンの電源を切る動作ではありますが、Windowsの「高速スタートアップ」が有効となっている場合、システムの一部情報が保存された状態となります。この機能により次回のパソコンの起動が速くなり、快適にパソコンを使用できます。

 一方で、完全に電源が切れている状態ではないため、発生した問題が次回の起動にも引き継がれてしまうケースもあり、不具合などの解消には向いていません。

完全シャットダウン

 完全シャットダウンは、パソコンの電源を完全に切り、全てのプロセスを終了させる方法です。通常シャットダウンと異なり、システム情報が保存されずに電源が切れます。

 次回起動時には新たな状態のシステムが立ち上がるため、パソコンの動きが軽快になったり、不具合が解消したりするケースが多いです。

 次に完全シャットダウンについてさらに詳しく解説していきましょう。

完全シャットダウンとは?

完全シャットダウンの特徴

 前述したとおり「完全シャットダウン」とは、パソコンを完全に電源を切り、全てのプロセスを終了させる方法です。通常シャットダウンと異なり、パソコン内で動作しているすべてのアプリケーションやバックグラウンドプロセスも終了します。これにより、次回パソコンを起動した際には、何も残っていない新鮮な状態からスタートするため、動作が軽くなることがあります。

完全シャットダウンを使うシチュエーション

 完全シャットダウンは、特に以下のようなシチュエーションで効果を発揮します。

パソコンが遅くなったとき:長時間の使用や、複数のアプリケーションを開いたままの状態でパソコンが重くなった場合、完全シャットダウンを行うことで、一度すべてをリセットし、軽快に動作させることができます。

Wi-Fi接続がうまくいかないとき:Wi-Fiに接続できない、またはインターネットが不安定な場合、完全シャットダウンを行うことで、ハードウェアの問題がリセットされ、接続が安定することがあります。

不具合が頻発する場合:ソフトウェアの不具合やシステムエラーが続く場合、完全シャットダウンを行うことで、問題が解消されることがあります。

 次に、この方法のメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

完全シャットダウンのメリット/デメリット

完全シャットダウンのメリット

 完全シャットダウンのメリットには、シチュエーションでも述べた通り、パフォーマンス向上やトラブルシューティングに役立つ多くのメリットがあります。

  メリット

  パフォーマンスの向上:
長時間の使用や複数のアプリケーションを開いた状態では、パソコンが遅くなることがあります。完全シャットダウンを行うことで、すべてのプロセスをリセットし、パソコンが軽快に動作するようになります。

  トラブルシューティング:
Wi-Fi接続不良や動作が遅くなるなどの問題に直面した場合、完全シャットダウンを試すことで一時的な不具合が解消されることがあります。特にハードウェアやソフトウェアの問題が絡んでいる場合に有効です。

  リフレッシュ効果:
パソコンのメモリやプロセスがリセットされ、バックグラウンドで動いている不必要なプロセスが削除されます。これにより、次回起動時にはスムーズに動作することが期待できます。

完全シャットダウンのデメリット

 一方で、完全シャットダウンにもいくつかのデメリットがあります。

デメリット

  起動に時間がかかる:
完全シャットダウンは、通常のシャットダウンよりも時間がかかる場合があります。特にパソコンが再起動するたびにこのプロセスを行うと、作業の効率が落ちる可能性があります。

  頻繁に行う必要がない:
常に完全シャットダウンを行う必要はありません。特に軽微な不具合に対しては、通常のシャットダウンや再起動で十分解決できることが多いため、状況に応じて使うべきです。

  作業途中での中断:
完全シャットダウンを行う前にすべての作業を保存し、アプリケーションを終了させなければならないため、再開時に少し手間がかかることがあります。

「再起動」との違いとは?

 では「再起動」とはどのように違うのでしょうか。また実際にパソコンにトラブルが発生した際には、どうすればいいのでしょうか。詳しく解説していきたいと思います。

再起動とは?

 再起動はパソコンのシステムを一度完全に停止させ、電源を切った後、再び起動する動作を指します。

 システムを一度完全に停止するため、メモリやキャッシュをクリアでき、システム全体がリフレッシュされます。動作が不安定な場合や不具合が発生している場合に、有効的な対処方です。

再起動と完全シャットダウンの違いとは?

 両者は電源を完全に切るという意味では、ほとんど同じ動作ではありますが、再起動で解決しなかった不具合が完全シャットダウンでは解決する、といったケースも存在します。

不具合発生時の対処の順番

 パソコンにトラブルや不具合が発生した際には、まず初めに再起動を行い、それでも解決しない場合には完全シャットダウンを試してみましょう。通常のシャットダウンでは完全に電源が切れないため、不具合が改善されない場合があるので、まずは再起動がおすすめです。

  ポイント

下記順番で対処してみよう!

  ①再起動

  ②完全シャットダウン

  ③それでもだめならメーカーや業者へ相談

完全シャットダウンの手順

 完全シャットダウンの手順はいくつか存在しますが、主に簡単に行う方法と、「高速スタートアップ」機能をオフにして、シャットダウンを常に完全シャットダウンにする方法の2つがあります。ここでは主な方法を3つ紹介していきます。

①一番簡単な方法:shiftキーを押しながらシャットダウン

 一番簡単なシャットダウンの方法です。

1.通常のシャットダウンと同様に、Windowsマーク(スタート)をクリック

2.電源マークをクリック

3.キーボードのShiftキーを押しながらシャットダウンをクリック(電源が切れるまで押しっぱなし)

②確実に完全シャットダウンする方法:オプションの選択からシャットダウン

 2度手間にはなってしまいますが、一番確実な方法です。

1.通常のシャットダウンと同様に、Windowsマーク(スタート)をクリック

2.電源マークをクリック

3.キーボードのShiftキーを押しながら再起動をクリック

4.パソコンが再起動されると「オプションの選択」という画面が表示される

5.「PCの電源を切る」をクリック

③【非推奨】常時完全シャットダウンをオフにする:高速スタートアップを無効化

 こちらの設定では「高速スタートアップ」機能を無効化することで、常にシャットダウンの動作が完全シャットダウンになるように設定していきます。ただし、以降のパソコンの起動が遅くなってしまうなど、デメリットも存在するため注意が必要です。

1.Windowsマークの横にある検索に「コントロールパネル」と入力、コントロールパネルを開く

2.コントロールパネル内の「ハードウェアとサウンド」をクリック

3.「電源オプション」をクリック

4.「電源ボタンの動作を選択する」をクリック

5.「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリック

6.シャットダウン設定の「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックボックスを外す

Q&A

Q. 完全シャットダウンと通常シャットダウンの違いは何ですか?

  • A.完全シャットダウンは、パソコンの電源を完全に切り、すべてのプロセスを終了させる方法です。
  • 通常シャットダウンは、高速スタートアップ機能により、次回起動を速くするために一部のシステムを落とさずに電源を切ります。完全シャットダウンは、特にパフォーマンス向上やトラブルシューティングに効果的です。

Q. 完全シャットダウンは毎回行うべきですか?

  • A.いいえ、完全シャットダウンは、パソコンが遅くなったり、不具合が続くときに実践しましょう。
  • 毎回行う必要はありません。通常シャットダウンや再起動で問題が解決する場合もあります。適切なタイミングで使い分けることが重要です。

Q. Windows 11で完全シャットダウンをするにはどうすれば良いですか?

  • A.Windows 11で完全シャットダウンを行う一番簡単な方法は、いつものシャットダウンの手順の際に、Shiftキーを押しながら実行する方法です。

まとめ

 今回の記事では、完全シャットダウンについて詳しく解説しました。完全シャットダウンは、パソコンの電源を完全に切ることでリフレッシュさせることで、パフォーマンスの向上やトラブルシューティングに効果的です。再起動や通常のシャットダウンでは解決しないWi-Fi接続不良や動作が重いといった問題も、完全シャットダウンで解決できるかもしれません。

 もしパソコンが遅くなったり、不具合に悩んでいる場合は、ぜひ完全シャットダウンを試してみてください。